「株価操作」スパム詐欺の新たな手口

2010/11/22

スパム業者が「株価操作」スパム詐欺の成功率を上げる新たな方法を見つけたようです。具体的には、ターゲット企業が登録しているオフィシャルのソーシャルメディアによるマーケティングキャンペーンを悪用するというものです。

これまでの株価操作スパム詐欺は、スパム業者が安価な(低位)株を購入し、株価を上げる目的でメールにて宣伝を行い、それらを売却することで利益を得るという手法でした。この度発見された新しいキャンペーンは、店頭株のGanas社(GACR)をターゲットにしており、スパム業者が同社のYouTubeのビデオチャンネルを利用しています。

この興味深い手法では、同社の電気SUVを合法的に広告しているビデオチャネルを使用して、ユーザーに株を購入させます。キャンペーンは順調のようです。過去5日間のGACRの価格を追跡したCNN Moneyのスクリーンショットをご覧ください。

株価の変動に注目してください。多くの要因が株価に影響を及ぼしますが、最近の変動は、この株式に対して複数のスパムキャンペーンが行われていることを示唆しています。11月2日の終わりには、数時間で株価が約30%上昇しました。この株式は、累計価格が約70%下がっており、何も知らない買い手にとってはさらに魅力的なようです。買い得だと信じ込んだ被害者は、スパム業者が株式を売却した後、売却後の株価の下落に大きく影響を受けることは確実です。

株式市場に投資し、株式投資に精通していると自認していたとしても、サイバー犯罪者を出し抜こうなどとは決して考えないでください。またキャンペーンに便乗して、スパム業者と一緒に金を儲けようと欲を出してもいけません。すべては、サイバー犯罪者の手の内にあります。いつ手を出し、いつ手を引くかを知っているのはサイバー犯罪者だけで、彼らは株価を自分たちの有利になるよう、常に操作しているのです。

現在、多くの企業がソーシャルメディアの導入を進めていますが、これらを悪用して利益を得る犯罪も急増しており、今回のケースはその中でも非常に興味深い事例といえるでしょう。ソーシャルメディアそのものや、これらを通じて配信できる広告は広く普及しつつあり、このような犯罪は今後ますます広がると予想されます。実際に、YouTubeなどのようなオープンなプラットフォームは犯罪者の格好のターゲットになっています。

株式投資はサイバー犯罪者が詐欺のターゲットとしやすいビジネスの一つです。投資を行う際は必ず信頼できる情報源を利用して投資の調査を実施すると共に、十分な情報に基づいて投資先を決定してください。迷惑メールや信頼できない情報源からの株式に関するアドバイスを決して受け入れないよう注意が必要です。