SNSの拡大とそのリスク

2011/01/05

マカフィーは、SNSが基本的な業務用ツールであると同時に、個人向けツールとして発展したと認識しています。中でも、最近の欧州でみられるSNSに対する懸念の高まりには注目すべきでしょう。 特に心配されているのは、社会がSNSから受ける影響と、インターネットにまつわるプライバシーの問題です。懸念を口にする人のなかには、SNSに中毒性があると考える人もいます。

SNSを長時間使用する人は多く、家庭や職場など、あらゆる年齢の人がアクセスしています。多くの場合、アクセス回数は1週間に数回程度ですが、常時オンライン状態で他者からの反応や新着メッセージを確認し続けずにはいられない人も存在しています。

企業などでは、SNSによって生産性が低下したりデータ流出リスクが高まったりする可能性もあることから、SNSに対する懸念は増加しています。その一方、SNSを活用する企業や役所は多く存在しており、SNSの個人利用と職場利用の境目はあいまいになりつつあります。 その他、学校や職場での集中力を下げる恐れも指摘されており、また、使いすぎて止められないというSNS中毒など、ギャンブル中毒と同様に利用者の健康を損なう可能性も大きくあります。

欧州では、地域によってはSNSが検索エンジンと同等、もしくは検索エンジン以上に利用されています。そしてSNSに投稿される情報が増えるほど、個人情報の不正取得や写真などの情報流出といったプライバシー侵害の危険性が高まっています。しかし現実的には、自分自身や企業の情報を漏らしてしまう危険性に気付いているユーザーは多くはありません。

SNSが危険を招くという意見に賛成できない方も、インターネット経由で社会的な交流をする機会が数年前から急増しているという状況に関して、異論はないでしょう。このようなメディア環境の発展は、職場や個人的な環境におけるコミュニケーションに大きな変化をもたらしました。

現在のようにオンラインコミュニケーション手段が数多く登場する以前は、他者と直接やり取りするしか方法はありませんでした。今は情報やコメント、意見をインターネット上のサービスに投稿することで、コミュニケーション相手以外の多くの人へも間接的にメッセージを送っています。我々は、何を、どのような方法で、誰に見せる設定で投稿するのかを常に意識していく必要があります。オンライン活動の結果は、仕事と個人生活の両方に及んでいます。オンラインの人格と実際の人格は単純に二つに分けられるものでは、決してありません。

企業は、友人に対するフィッシングとスパム、特定の相手を狙った攻撃、その他SNSを悪用するワーム、情報の伝搬と流出といった危険に常にさらされています。このようなSNSのリスクを、IT管理者がユーザーに、直接啓蒙することも大切になってくるでしょう。今後、欧州以外の国や文化圏でもSNSの危険性が強調されるようになると考えます。