オンラインカジノに関連した詐欺の手口とセキュリティ対策について解説

オンラインカジノは最近、日本国内で何かと話題となっています。オンラインカジノは、インターネット上で行なわれるカジノゲームのことで諸外国では一般的に利用されている娯楽の一つですが、現在の日本国内ではオンラインカジノを利用すること自体が禁止されています。しかし、明確に禁止になったのは最近のため、潜在的なオンラインカジノの利用者は未だに多いのが現状です。そんなオンラインカジノに便乗した様々な詐欺事件が度々起こっており、社会問題になっています。今回はオンラインカジノを使った詐欺事件の実例を紹介するとともに、各個人が巻き込まれないためのセキュリティ対策について紹介します。

オンラインカジノとは?

一般的にカジノと聞くと、ラスベガスやマカオなどの豪華なホテルで行なわれているイメージがありますが、オンラインカジノの場合は実際のカジノ場のように物理的な施設を持たず、ゲームソフトウェアや通信システム・決済インフラを通じてインターネットの中の仮想空間でお金を賭けて遊ぶことができるオンラインサービスです。オンラインカジノには様々な種類があり、物理的なカジノでも定番のスロットやルーレット、バカラ、ブラックジャック、ポーカーなどをはじめ、スロットやスポーツの試合に賭けるスポーツベッティングなど様々な種類のゲームを提供しています。現在、世界各国にオンラインカジノメーカーが存在しており、様々な言語版の専用サイトやアプリが開発されており、その中には日本語版も存在します。

オンラインカジノの起源は、1990年代中盤から後半にかけてのインターネット黎明期にまで遡ります。当時、Windows95などが登場したことで世界中にインターネットが普及し、同時に現在では当たり前となっている電子決済技術も台頭しはじめた結果、オンラインカジノが誕生しました。その後、数年間はインターネット上の法制度が曖昧だったこともあり、オンラインカジノは瞬く間に世界各国に広がりました。2000年代以降、オンラインカジノメーカーは、法律上ギャンブルに寛容なマルタやイギリス領ジブラルタル、オランダ領キュラソーなどの国や地域に監督機関や拠点を構えるようになり、オンラインカジノに関するライセンス制度が確立されていました。最近は、オンラインカジノの課題となっている取引記録の透明化や公正性の確保するためにブロックチェーン技術やスマートコントラクトが用いられています。

一方、日本国内では、全国にあるパチンコやスロット店に加えて、競馬や競艇、最近ではサッカーやバスケットボールの試合を予想して賭けるtotoなどの公営ギャンブルが一般的に知られています。オンラインカジノに関しては、以前から存在はしていたものの、海外のカジノメーカーが提供するゲームを取り締まる法律が存在せずに何年も曖昧なままでしたが、最近になって日本国内からオンラインカジノを利用した賭博行為は犯罪という旨を警察庁が公表して取り締まりにあたっています。さらに2025年には、アフィリエイトなどでオンラインカジノサイトへの誘導を明確に規制する改正法案が可決されました。その他にも決済代行を通じて入金・出金を仲介した決済代行業者など、利用者以外にも賭博幇助罪が適用されるなどオンラインカジノの利用を禁止する動きが強まっています。ただし、現状は日本国内から多くのプレイヤーがオンラインカジノサイトにアクセスしており、これらの全てを取り締まるのは非常に難しく、大きな社会問題の一つとなっています。

オンラインカジノを使った詐欺犯罪の手口

日本ではオンラインカジノに興味を持つ人々をターゲットにした詐欺事件が増えており、様々な事件が起きています。以下では、主に日本国内で報道されたオンラインカジノを使った詐欺犯罪手口をいくつか紹介します。

宣伝詐欺・誘導詐欺

ここ数年、様々な媒体でオンラインカジノに関する宣伝を多く見かけますが、この中には詐欺も含まれています。この詐欺の手口は、SNS や動画、広告、ライブ配信を使って「このオンラインカジノで安全に稼げる」などという謳い文句で宣伝していますが、実際は誘導リンクを踏ませて、サイトに会員登録や入金させた後、「口座が凍結されている」や「メンテナンス中」などといって出金を妨げたり、手数料を過剰に請求する詐欺手口がこれまで確認されています。

偽サイト・フィッシング誘導

銀行や決済業者を装って偽メールやSMSを送り、オンラインカジノ入金用口座や個人情報を詐取する手口も警戒すべき詐欺の手口として金融機関が注意喚起しています。これらは不特定多数の人に対して一方的に送り付ける迷惑メールで多くみられ、三菱UFJ銀行をはじめとする大手銀行を装うことで相手に信頼させ、偽サイトに誘導することでお使いのデバイスがマルウェアに感染し、個人情報などが漏洩したり、金銭を騙し取られる危険があります。また、「無料ボーナスで大儲けできる」などと謳って偽サイトへ誘導する手口も報告されています。

オンラインカジノ型ねずみ講

ねずみ講とは、特定のサービスや団体の会員をねずみ算式に増やすことで、その加入した際の回避や入会金から上位の会員が利益を得るシステムのことです。日本でこのねずみ講は無限連鎖講の防止に関する法律である無限連鎖防止法によって禁止されており、犯罪行為です。最近、「オンラインカジノで儲ける方法」などという謳い文句のセミナーなどが増えており、友達を誘えば収益が得られるというねずみ講の方式で勧誘された結果、セミナー参加費などの名目でお金を騙し取られたという事件が起きています。最近、法律でアフィリエイトなどでオンラインカジノサイトへの誘導が明確に規制されたのでこれらの詐欺の手口は減少する可能性がありますが依然として注意が必要です。

オンラインカジノ中毒

ギャンブルをする上で最も怖いのがギャンブル中毒でオンラインカジノにもその傾向はあります。過去には、あまりにもオンラインカジノに熱中し過ぎた結果、借金を背負ったり、ロマンス詐欺などの犯罪に手を染めてしまった未成年が逮捕されるという事件が起きています。また、特殊犯罪組織の闇バイト募集に参加し、特殊詐欺への加担を強制されたという事件も起きており、オンラインカジノを通じて相手を精神的に支配し、犯罪へ加担させる手口が多いです。

オンラインカジノを使った詐欺に巻き込まれないためのセキュリティ対策

これまでオンラインカジノを使った様々な詐欺の手口を紹介してきました。こちらでは、オンラインカジノを使った詐欺犯罪に巻き込まれないために各個人が実行できるセキュリティ対策を紹介します。

甘い謳い文句に騙されない

オンラインカジノの広告やSNSの投稿でよく見かける「絶対に勝てる」や「〇万円分無料ボーナスプレゼント」などという甘い謳い文句は全て嘘です。そもそも絶対に勝てるギャンブルは存在しません。このような言葉が明記された場合、詐欺の可能性が高いので絶対に騙されないようにしましょう。

不審なメールやメッセージは無視する

オンラインカジノに関連したメールやメッセージが届いた場合、無視することが賢明といえます。「オンラインカジノで稼げる」や「無料ボーナスで儲ける」などという甘い謳い文句に釣られてリンクをクリックしてしまうと偽サイトへ誘導され、マルウェアなどに感染してクレジットカードなどの金融情報や個人情報が漏洩してしまう危険があります。

VPNを利用する

VPN(仮想プライベートネットワーク)は、インターネットを利用する際に外部から通信内容を見ることができなくなるセキュリティツールです。通常、マルウェアなどデバイスに悪影響を与える脅威は、インターネットを通じてデバイスに侵入します。VPNに接続することで仮にオンラインカジノに関連した偽の詐欺広告を誤ってクリックした場合でも、個人情報などの漏洩を防ぐことができます。

デバイスにセキュリティ対策ソフトを導入する

偽サイトなどへのアクセスを防ぐために最も有効的な方法が、各デバイスに高性能なセキュリティ対策ソフトを導入することです。お使いのスマートフォンやタブレッド、ノートパソコンにセキュリティ対策ソフトを導入することで被害を未然に防ぎます。セキュリティ対策ソフトを選ぶ際には、複数のセキュリティツールが利用できるか、何台のデバイスで利用できるかが重要です。マカフィー社は、これまでオンラインセキュリティ業界を牽引し、インターネットが一般家庭に浸透した2000年代以降、同社が発売するセキュリティ対策ソフトはインフラのような重要な役割を担ってきました。なかでもマカフィー+は、優れたセキュリティツールを複数利用できるだけでなく、1つの契約で導入できるデバイスの台数は無制限なのでお使いのスマートフォンやタブレット、パソコンなどに利用できます。

オンラインカジノを利用しない

オンラインカジノは海外では国によっては一般的に利用できますが、日本国内では法律上オンラインカジノの利用は禁止されています。オンラインカジノを利用することで様々な詐欺に巻き込まれる可能性があるため、もしオンライン上にオンラインカジノ関連の広告や投稿が表示されてもクリックするなどは絶対にしないよう心がけましょう。また、ギャンブル中毒になってしまい、オンラインカジノを利用するための資金を得るために犯罪を犯してしまう危険もあります。

まとめ

オンラインカジノは、海外の一部の国では合法として利用することができますが、日本では利用自体が禁止されています。しかし、最近までオンラインカジノに関連した宣伝を明確に禁止するような法律がなかったこともあり、様々な詐欺事件が起きているのも事実です。オンラインカジノに関連した詐欺の多くは、巧妙なデジタル操作に加えて人間の心理を悪用することで成立します。詐欺に巻き込まれてしまうと財産を失うだけでなく、個人情報が漏洩し、二次被害に遭う可能性もあります。もちろん、オンラインカジノに触れないことが最大のセキュリティ対策ですが、たとえオンラインカジノを利用していない場合でも、オンラインカジノ関連の広告やアプリ、SNSやSMSでの誘導メッセージ経由でサイバー犯罪に巻き込まれるケースも十分あります。オンラインカジノ関連の詐欺を含むサイバー犯罪から自分自身の個人情報とデバイスを守るためには、マカフィー+ような複数のセキュリティ機能を備えた総合セキュリティソフトをお使いのデバイスに導入することをおすすめします。これによって、偽サイトや不正アクセスを事前に検知・遮断し、各デバイスのサイバー攻撃に対する防御力を一層強化することができます。

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