世界中で爆発的といえるほどの広がりを見せているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)。家庭や職場など、さまざまな場所であらゆる年齢の人々がアクセスするため、個人利用と職場利用の境目があいまいになりつつあり、個人情報や企業データ流出などの危険性が高まっています。また、ユーザーがSNSを使い過ぎて止められないという中毒性も懸念されています。中でも「Facebook」は世界最大のSNSで、日本でも約300万人のユーザーがいます。Facebookの大きな特徴は、実名や住所など、個人情報を公開してやり取りを行う点です。個人情報を公開することで人とつながりやすくなりますが、一方でサイバー犯罪者にも狙われやすくなっています。今回は、最近よく耳にするFacebookのリスクや、そのサイバー犯罪に注目してみました。
世界最大のSNS、Facebookにおけるスパムは、全てゲームやアプリケーションなどのメッセージ広告であり、友人からスパムが送られてくることはないと思われていました。しかし実際にその主流を占めるのは、他愛ないメッセージを友人から受け取る、スパムメッセージの大量送信です。
友人から送られてきたメッセージ通りにファンになると、ユーザーアカウントに公開情報として、その投稿が表示されます。このようして、Facebookスパムメッセージは友人から友人へと広がり、数十万人ものファンへと拡大していくのです。そして、すべての友人を送信対象に「招待」をしてしまうような、危険なページに誘導されたりします。こうした誘導は、ほとんどの場合何らかのオンライン詐欺に関係していると考えられます。
友人からのメッセージだからと油断は禁物!
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用者は急激に増加しており、人気のあるサービスは短期間で非常に多くのアクセス数を獲得しています。その一方で、新たな手口のサイバー犯罪や情報漏えいも、今後さらに拡大していくことが予測されます。特に、友人からのメッセージと見せかけたウイルス・メールを配布する「なり済まし犯罪」は、犯行メディアをメールからSNSメッセージへとシフトしていく可能性が高まっており、一層の注意が必要です。