インターネットユーザーの多くは、趣味や娯楽の情報収集を目的としてネット検索を利用しているのではないでしょうか。それだけに、サイバー犯罪者も、ユーザーの行動や好み、社会のトレンドなどを常にチェックし、あらゆる方法を駆使して罠を仕掛けてきます。特に彼らは、人気のある有名人の名前を利用し、悪質なソフトウェアが数多く埋め込まれているWebサイトにあなたを誘導します。インターネット上には、好きな有名人の写真やビデオなどのコンテンツを手に入れる代わりに、PCをマルウェアに乗っ取られてしまう危険性が依然として存在しています。
今年の調査(※)によると、インターネット検索で最もリスクの高い有名人は、人気コスメティック・ブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」の元モデル、ハイディ・クルムだったことが明らかになりました。昨年1位だった、キャメロン・ディアスも2位にランクインしています。調査では、ハイディ・クルムの名前が入ったワードで検索すると、9%以上の確率で悪質なサイトに接続されることが分かりました。こうした検索により、不用意に危険なサイトをクリックし、写真やビデオ、スクリーンセーバーなどのファイルをダウンロードすると、ウイルスやマルウェアも一緒にダウンロードされる危険があります。
今年は、昨年に比べて若干安全にはなったものの、有名人の検索でオンラインの脅威に遭遇する危険な状況は相変わらず続いています。ユーザーは、短縮URLの先に悪質なWebコンテンツがある可能性を常に意識する必要があります。短縮URLに埋め込まれた悪質なコンテンツは、ソーシャルメディアや友人からのメール、テキストメッセージを通じて、ウイルスのように拡散する危険があることを忘れないでください。またサイバー犯罪者は、有名人のマスコミを賑わす活動よりも、話題の映画やTV番組、受賞、業界での賞賛などに注目しているようです。そうしたことも認識し、疑わしいページをクリックしないよう十分注意してください。
※2011年マカフィー調査
ランクインにかかわらず有名人の検索は常に注意を!
人気のある有名人の画像や動画などから、不正なプログラムが仕込まれているWeb サイトへ誘導し、マルウェアに感染させユーザーのPCを乗っ取る方法は、今やサイバー犯罪の王道ともいえる手口です。今年は昨年よりも若干安全にはなったものの、有名人検索から危険な検索結果が表示される状況は変わりません。なお、本調査結果は2011年8月に実施された一時的な結果であり、その後のニュースや話題の映画やTV番組などにより、危険度に変化が生じる可能性は十分にあります。例えば、写真の流出事件のあったスカーレット・ヨハンソンは大きく順位を伸ばしていることでしょう。ランクインしている/していないに関わらず、有名人を検索したり関連する短縮URLをクリックする際は、悪質なWebサイトに繋がる可能性を認識し、十分に注意して下さい。