マカフィーがMMD研究所と共同で行った「スマートフォンのトラブルに関する調査」で、ワンクリック詐欺被害者のうち10万円以上の被害を受けたモバイルユーザーが1割を超えるという衝撃的な事実が分かりました。この調査は、スマートフォンユーザー2875人を対象に行ったもの。結果からは、ワンクリック詐欺の被害経験がある人は全部で16.7%にものぼることや、男女別では女性が被害に遭うことが多いといった傾向が見て取れます。今回のセキュリティニュースでは調査結果の概要をご紹介するとともに、そうしたトラブルを未然に防ぐための基本的な対策について考えてみます。
スマートフォンなどの便利なデバイスが幅広い世代で使われるようになるなか、サイバー犯罪やトラブルも予想を超えて拡大、被害の数も総額も多くなってきています。電話やネットを使った詐欺行為自身は目新しいものではありませんが、サイバー犯罪者はスマートフォン向けネット広告からスマートフォン向けサイト、詐欺電話、詐欺アプリを巧みに使い「カモ」となるターゲットを日々探しています。
「カモ」にはならないようにするためには、まずは下記のような対策を。
万が一不当請求されてもまずは相手に対し無用な返信や応答をしない
心配であれば、消費者センターに問い合わせてアドバイスをもらう
モバイル向けセキュリティ製品を活用する
周囲の人と、ネット詐欺について情報共有を
ワンクリック詐欺を仕掛けてくるのはサイバー犯罪のプロです。さまざまな技術的・心理的な罠を仕掛け、私たちスマートフォンユーザからお金を騙し取ろうと企んでいます。詐欺の手口も少しずつ洗練されてきており、いろいろな経路で詐欺サイトやアプリへ誘導しようとしています。しかし、常日頃から「怪しい」「身に覚えがない」「ニュース等で良く見るあの不正請求画面だ」と意識しておく、知っておくだけで避けられることの多いトラブルでもあります。自分でこういったネット詐欺について普段から意識しておくだけでなく、家族や友人にも情報を共有するなどして、被害を防いでいきましょう。
モバイルエンジニアリング モバイルマルウェアリサーチャー 中島大輔
※「スマートフォンのトラブルに関する調査」ではワンクリック詐欺のほかアダルト詐欺などの認知状況についても調査しています。詳しくは下記の「関連記事」からご覧いただけます。